「JMRC神奈川ジムカーナシリーズ」の解説をします・・・の2024年版

 毎年シリーズ開始前のファクトリーイオが(独自の解釈で)お送りする「 JMRC神奈川ジムカーナシリーズ」のクラス解説のコーナーです。

2024年のJMRC神奈川ジムカーナシリーズはちょっと(いやだいぶ)変わります。

 2023年までは全戦富士スピードウェイ内の「CGパーク(P2)」「P7」の二つの駐車場を使って、散水車で水を撒き「ウェット路面」が特徴のJMRC神奈川ジムカーナシリーズ(以後「神奈川戦」)ですが、2024年シリーズからは、同じく富士スピードウェイ内の「ジムカーナコース」がシリーズに加わり、施設内の中のいろいろなコースを転戦する形になります。

 「ジムカーナコース」では散水をおこないません。P7はフルウェット路面、CGパーク(P2)はコース内に散水する所と散水しない場所を設定するハーフウェット路面を走ります。

 P2とP7は同じウェット路面でもグリップの具合が全く違います。ジムカーナコースは非常にドライグリップが高い路面です。
 これから「ジムカーナで上手くなりたい!」という方に、選んで頂ける大会に進化していきます!
 ジムカーナのテクニック向上もちろん、他ではなかなかできない「あらゆる路面へ対応力」も鍛えることができます!!

 クラス分けもJMRC関東共通クラスとは別に神奈川戦独自「神クラス」で、B車両のTW280タイヤ規制クラスを新設してみました。

 「神奈川戦に出てみよう」となっても、クラスが多くてどこに出て良いかわからん!と言う方の為に「ちょっと変わった神奈川戦」の解説をします!!

【はじめに】JMRC神奈川ジムカーナシリーズとは??

 日本自動車連盟(JAF)が統括する「4輪ジムカーナ競技」の入門大会です。

「公認ジムカーナ」と呼ばれるジムカーナイベントは主に「全日本ジムカーナ」を頂点して、地方選手権、都県戦の階層があり、その中で「都県戦シリーズ(神奈川戦もこれ)」は初心者の方の入門や「地元でジムカーナ」を楽しみたいと言う方の為の「ドライビングテクニックを試せる場所」となっています。

 JMRC神奈川ジムカーナシリーズは過去から何年も続いていて、いままで全日本選手権に出場するようなドライバーを多く輩出しています!

 とはいえ間口は広く&敷居は低くを心がけていますので、初心者入門者やレギュレーションに縛られず自由に車をチューニングしている方々も参加しやすいジムカーナになるようJMRC神奈川ジムカーナ部会では夜も寝ずに(嘘)頭を悩ませながら頑張っています。

 以降解説してきますが、どなたにも参加していただけるように工夫が盛りだくさん!興味がある方はぜひ「神奈川戦」からジムカーナ競技をスタートしてください!

〇2024年JMRC神奈川ジムカーナの日程

●第1戦 2月25日㈰ 富士スピードウェイジムカーナコース(大会運営/Factory iO Racing Team
●第2戦 5月12日㈰ 富士スピードウェイCGパーク/P2駐車場(大会運営/Trialers Team Force
●第3戦 6月30日㈰ 富士スピードウェイP7駐車場(大会運営/Factory iO Racing Team
●第4戦 8月18日㈰ 富士スピードウェイCGパーク/P2駐車場(大会運営/Trialers Team Force
●第5戦 9月8日㈰ 富士スピードウェイP7駐車場(大会運営/Factory iO Racing Team
●最終戦 11月3日㈰ 富士スピードウェイCGパーク/P2駐車場(大会運営/Trialers Team Force

 (問い合わせはJMRC神奈川ジムカーナ部会へ御願いします。)

〇開催場所は?

 神奈川戦はすべての試合を「富士スピードウェイ」にて開催します。

上の図で丸に囲まれたところが開催場所の「1番パーキング(P1)」「7番パーキング(P7)」「CGパーク(P2)」と「ジムカーナコース」です。

 設備環境と雰囲気はまさに日本が世界に誇る国際基準のサーキットコースです。 世界耐久選手権(WEC)のような国際レースや、スーパーGT、スーパー耐久、スーパーフォーミュラーなどの国内最高峰のレースも開催されます。

 また近年はサーキットだけで無く、富士スピードウェイを中心にした「富士モータースポーツフォレスト」として「モータースポーツ」をテーマに「富士スピードウェイホテル」や「富士モータースポーツミュージアム」などが続々とオープンしています。また周辺には温浴施設やレーシングガレージエリア建設の計画もあり、これからも「日本を代表するモータースポーツの聖地」としての進化がとまりません!

 そして日本全国のモータースポーツ施設でみても、特筆すべきは(もう毎年定番のアピール)「トイレ」が綺麗!!

 超マイナー(失礼)なモータースポーツの「ジムカーナ」でも、素晴らしいロケーションで行う事で「立派なモータースポーツ」に見えますし、彼女や友達も誘いやすいってもんです(笑)

 ちなみにエントリー費用と別に当日富士スピードウェイの入場料が別途かかりますが、JAF会員証を見せれば割引きになりますのでご活用ください。

〇富士スピードウェイの様々な場所をプチ転戦します

 2024年から神奈川戦は富士スピードウェイの4つの場所を「転戦」します。各コースにはそれぞれ路面やスピードレンジで特徴があり、シリーズ内で富士スピードウェイの場所を変えずに様々な経験ができます。

○ジムカーナコース(散水無し)
 その名の通りジムカーナ用のコースです。中低速のスピードレンジになります。ドライ路面のグリップが非常に高くスピードを維持しながら「どのように曲げて行くか」が肝になるコースです。また雨天時には逆に滑りはじめると止まらないというドライとは真逆の顔を持つ難コースでもあります。

○1番パーキング/P1(散水有のフルウェット)
 2024年から新しくシリーズに加わる(かも、の)コースです。東ゲートを入ったすぐの所にあります。
 コースは狭く2速に一瞬入るかどうかぐらいの低速コースになります。散水有の全コースウェットでの試合になります。ウェットでもグリップが良いのが特徴です。サイドターンと低速グリップコーナーリングの使い分けが攻略のコツです。

○CGパーク/P2(散水によるウェットセクションあり)
 2~3速を多用するハイスピードコースになります。散水はおこないますが、ターンセクションのみをウェットコンディションにするので、ドライ(グリップ弱め)のハイスピードからウェット(とても滑る)のテクニカルセクションに飛び込むような場面があり、路面にあわせたドライビングの対応力が試されます。またコースに傾斜があるため、コース設定によって逆バンクになるハイスピードコーナーリングの処理が勝敗を左右します。慣熟歩行での路面の見極めとスピードコントロールが攻略のコツです。

○7番パーキング/P7(散水によるフルウェット)
 低速から中速のスピードレンジを使用するまさに「ジムカーナっぽい」コース設定になることが多いP7ですが、フルウェットでもとてもグリップが高く、メリハリを効かせたコース攻略が重要です。
 駆動方式や排気量での大きなタイム差が無いのも特徴で「総合順位」が盛りあがります。

 神奈川戦の大きな特徴である「散水車で水を撒いてウェットを作り出す」という路面のコンディションを、富士スピードウェイ内の各コース別で特徴的に変えていくことで、年間シリーズでいろいろなコースを転戦するような経験がでます。
 何故こんな手間をかけて「色モノ的な」(笑)ジムカーナを神奈川戦はするのかと言うと・・・・

  • ウェットはタイヤの減りが少ない
  • 車のチューニングやパワーや速さの差が出にくい
  • 丁寧なドライビングテクニックが要求される
  • いろいろな路面を走る事で、知らず知らずに路面にあわせたドライビングテクニックを習得できる
  • 地元でジムカーナで遊びたい方もマンネリ化しないで長く楽しめる

 ジムカーナ入門者の大会である神奈川県シリーズでは「競うことに慣れること」と同時に「ジムカーナテクニックを磨くこと」の場であることが重要だと考えています。

 神奈川戦を卒業して上位イベントにチャレンジする場合は、知らないコースで走る事が多くなります。コースへの「対応力」がとても大事です。

 地元でジムカーナが楽しめれば良い!と言う方にも、ステップアップ思考の方にも神奈川戦はピッタリなのです。

〇午前は同じレイアウトで練習会!

 ジムカーナは通常タイムアタックを2本して順位を決めますが、初心者入門者には「コースを覚える」という高い高い難関が待ち受けます(笑)

 「ジムカーナやろうよ!」と誘っても「コースが覚えられないから嫌」と何度断られたでしょうか。

しかし!

 もうそんな言い訳は言わせません!

 JMRC神奈川ジムカーナシリーズでは、ミスコースが不安な方のために全戦で本番走行前に同じコースレイアウトで午前中に練習走行を行っています。
 これは「別練習会扱い」となるので別料金(3,000円)の設定です。この練習会は走っても走らなくてもOK。事前練習に参加しないならお昼から始まる本戦前に到着すれば良いのでのんびり来ることもできます。

 本番走行は同じコースレイアウトでパイロン配置に手を加えてイコールコンディションを保ちます。

「でも走った方が有利じゃ無いの?」というそこのアナタ!

 この「コースは同じ、でもパイロン配置がちがう」っていうがまたくせ者です。攻略次第で午前練習での思い込みに足をすくわれる選手が多くいるのも特徴です(笑)

〇ライセンスは必要?

 クラス分けは後で説明しますが、大きく分けて「JMRC関東共通クラス」と「クローズドクラス」があって、関東共通クラスJAF発行のB級(もしくはA級)ライセンスが必要です。

 ちなみにクローズドクラスライセンスは必要ありません。「地元で気軽にジムカーナを楽しみたい!」「初心者でまだまだ不安」という方のクラスがこちらに設定されています。このクローズドクラスで出場しミスコース無く完走出来たら「B級ライセンス」の取得権利がもらえます。
 ライセンスを持っていないなら「クローズドクラス」から参加をどうぞ!完走後ライセンスを取得したい方は主催者へお問い合わせください。

〇クラスが沢山あるのは自分に合ったクラスを選べるってこと!?

 神奈川ジムカーナシリーズは関東各都県戦共通の14クラスに、神奈川独自クラスの「神(カミ)クラス」5クラスを合わせて、全19のクラスで戦います。
 主には車のチューニングや排気量、駆動方式などで分類される感じです。柔道やボクシングで重量によって階級が別れる方式と同じです。ここでよりイコールコンディションに近い形でクラス順位を競います。

 さらに神奈川県ジムカーナは公認ジムカーナ唯一「総合順位」が同時に発表されます。総合優勝の表彰もします。これが密かな盛り上がりになっていまして、「ウェットコンディション」でパワーの差が出にくくテクニック勝負になることで、様々な車両、タイヤが順位の中に混在する「異種格闘技戦」となります!

 イメージとしては様々な車両が混走する「スーパー耐久」や「WEC」の総合順位のような感じです。ただこれらのレースは各クラスに圧倒的な性能差があるので、上のクラスを追い抜き総合で上位を獲るのはほぼ不可能に近いです。が、神奈川県ジムカーナの場合は小排気量車が総合順位の上位を占める!なんてことも珍しくありません!速い車に乗っている人は遅い車に抜かれたくない!小排気量車に乗っている人はハイパワー車を1台でも追い抜きたい!
 ここでも熾烈な競争があり、見ているほうはとても楽しめます。(走っている方は”楽しい”なんて言ってられませんが(笑)

 これだけクラスが細分化されていると「どこのクラスに参加すればいいのか判らない!」となりそう。さらに「二つ三つのクラスに出る事が出来る」状況もあるので、イオの見解を織り交ぜてアナタへお勧めするクラスを説明します。
 JMRC神奈川ジムカーナシリーズのクラスはまず大きく分けて
「公認部門(ライセンス要)」「クローズ部門(ライセンス不要)」の二つのクラスがあります。まず最初に競技ライセンスの有無で選ぶと良いでしょう。

「JMRC関東共通クラス部門(ライセンス要)」はJMRC神奈川を含む関東甲信越地区各都県の団体「JMRC関東」の共通規則(こういうのが堅苦しいのよ(笑))で規定されるクラスで、このクラスの車両改造規定&使用タイヤ&クラス区分は関東甲信越地区ではすべて共通ですので、ステップアップや近場都県戦へ出場をお考えの方、簡単に言うと初心者入門者から見て「ガチ勢」とレッテルを貼られる方々はこちらのクラスになるでしょう(笑

「クローズドクラス部門」はJMRC神奈川独自の競技ライセンスがいらない部門です。

 ※JMRC関東共通クラスに参加するのはまだちょっとねぇ。
  神CLクラス

 ※車もジムカーナ用じゃないし始めたばかりで右も左もわからない。
  ビギナークラス

 ※男の人と同じクラスで走るのは・・・という女性ドライバー。
  神LBクラス

 ※シリーズを戦っている人を邪魔したくないけど参加してみたい。
  神EXPクラス

という感じで共通クラスではカバーできないドライバーも気軽に走っていただけるようにと考えています。

 ●使っちゃいけないタイヤがない
 ●車検に通る範囲なら改造範囲の規制が無い

と、ジムカーナ競技にありがちな「自分の車が出られるのかどうか判らない」を心配する必要がありません。クラスだけ間違えなく選べば、あとの難関はエントリーしてコースを覚える事(笑)だけです。

さらに2024年から神クラスに新しい「神B280」クラスが仲間入り

 クローズドクラスに神B280クラスが新設されます。
 このクラスはクローズドクラスの中でも「タイヤの規制」があります。トレッドウェア数値280以上のタイヤを使います。

 簡単に言うと「車の改造は規制しないけどタイヤは安くて少しグリップが低い物で車も財布も負担無く走ろうね!」と言うクラスです。

 以上「共通クラス」「クローズド」クラス2つの大きな分類の中に排気量や改造範囲などで細かくクラス分けされています。

 なるべく判りやすい言い回しや表現をしますので誤解がある場合もあります。詳しく内容を確かめたい場合はJMRC神奈川ジムカーナ部会(gymkana@mbr.nifty.com)にメールでお問い合わせください。

 
またファクトリーイオレーシングチーム(iort
@io-info.link)にお問い合わせいただいてもお答えしますのでお気軽にどーぞ。(←出る事前提ね(笑))

〇JMRC関東共通クラス(競技ライセンスが必要)

 
 年末に行われる関東都県戦ドライバーのトップの交流決定戦「JMRC関東ジムカーナフェスティバル」の選抜戦にもなっています。過去に全日本選手権、各地方選手権で3位以上の入賞経験がある方は参加出来ません。

■JMRC関東共通クラスPN1~4部門

 改造範囲は少なく、交換していいのはタイヤホイール、ショック、LSD、クラッチ、シートなど。でも何にでも交換していいって訳じゃないので注意が必要。マフラーを交換しちゃいけないって言うのが大きな特徴です。
 2024年シリーズの主なタイヤはADVAN A052、ポテンザRE71RS、ディレッツァβ11、TOYO R1Rあたりになると思います。
 タイヤサイズに限定あるのであんまり太かったり、大きくインチアップはダメ。Sタイヤは使用不可。
 規定上古い車は出られないのでそこも注意が必要です。

※PN1クラス

 2018年1月以降にJAFに登録されている1500cc未満の前輪駆動車、パッと思いつく車はFFヤリスとマツダ2(デミオ)ぐらいしかないと言う。誰が決めた?トヨタ忖度クラス?(暴言
 ヤリスカップの車で出れると言うのも大きな特徴です。2023年神奈川戦ではヤリスカップの車両で参加があり、シリーズ成立しています。これ全国的にみてもこのクラスが県戦ランクで成立するとか、もう快挙なのです!!もっと注目してもらいたいなぁと思うこの頃。

※PN2クラス

 2007年1月以降にJAFに登録されている1500cc未満の後輪駆動車。
 まあこれは実質ND5RCロードスターのワンメイククラス。1500のロードスター持っていたらこのクラスに出ましょう。と言う意味では非常にわかりやすい(笑
 ちなみにオープンカーは安全規定でロールバー必須なわけです。ジムカーナ界では「ロードスターに乗っていたらロールバーはつけるよね?あたりまえだよね?」な文化なのです。おかしいですか?大丈夫すぐ慣れます(笑
 ロードスターに乗っているとサーキット走行などでもロールバー装着が条件になっている場合もあります。参考までにお伝えしますがファクトリーイオはロールバー取付すごく得意です(笑

※PN3クラス

 ある意味わかりやすくて

PN1・PN2・ミッドシップ車以外の2駆(FR/FF)全車

のクラス(JAF/FIA登録2007年1月以降)
 
 排気量とか駆動方式とか古いとか新しいとかぜーんぶまとめてこのクラスなわけです。「えー?2リッターの86で新型GR86に勝つとか無理っしょ」と思いがちですが

言い訳いうのは走ってからだ!(笑

 なぜならパワー差が出にくい「ウェットコンディション」があったりする神奈川シリーズだからこそこの多種多様な車両が集まるPN3クラスがおもしろいのです!本気で言ってます。
 去年(2023年)の最終戦とかはジムカーナ界でオワコンと名高い(失礼)GK5フィットRS(1500ccのFF)が優勝したりするのです!!
 ちなみに主な参加車両として
 新旧86/BRZ、スイフトZC32S&ZC33S、シビックFD2以降、フィットGE以降、CR-Z、ノート、ロードスターRF、アバルトスパイダー、フェアレディZ34などなど。(2007年1月以降にJAF登録されている1500cc以上2輪駆動FF/FR)・・・・なんでもありです汗
 駆動方式、排気量、馬力で走りやすいコース、走りにくいコースがありますし、去年までの総合順位をみると、パワーがあるばかりが上位にいるわけではありません。サイドターン一つ多くなるだけで順位が大きく変わると思います。

※PN4クラス

 PN1~PN3に該当しないPN規定の車両。
 ヤリスGR-4やランサーエボ10、インプレッサWRXでGRB以降がこのクラス。あとあんまりないけどミッドシップのPN車両もここ。

■JMRC関東共通クラスPN5~7部門

 車両の改造範囲は上記「PN1~4クラス」と同じですが、タイヤ規制があるのがPN5~PN7クラス。
 このクラスはTread-wearトレッドウェア)というタイヤの摩耗率に対する評価を数字で表した物の中から280値より大きいものを使うという規定となっています。主には純正タイヤや、シバタイヤTW280、ミシュランパイロットスポーツ、ピレリーPZERO SPORT、ADVAN FLEVA、VALINO VR08GP SPORT

などが対応しています。
 現在はシバタイヤユーザーがほとんどですね。価格が安めでグリップが良い。ちょっと癖はあるけどやっぱり勝つならこのタイヤかなぁと言う感じ。ちなみにVALINO VR08GPもタイヤの基本性能としては良いと思います。あんまりサイズないけど。
 TW280以上のタイヤは「普通のラジアルタイヤ」であるのでお世辞にも「スポーツ性が高い」とはいえません。よく「シバタイヤはどうですか?」と聞かれますが、日本製のスポーツタイヤと比べて同等もしくはそれ以上ということは全然無いです。
 でもいままで「金額が安い中国製タイヤ」はまあグリップしないし、ウェットなんてやばい!以外の言葉が見つからないことがほとんどでしたが、シバタイヤはそれらと比べてしっかりグリップします。さらにコントール性もありますし、ウェットもそこそこグリップします。そして先ほど上げたタイヤの中では一番タイムを出しやすいです。(ただ使い方のよってはめっちゃ減ります。ご注意)

 TW280タイヤはハイグリップタイヤではありません。アクセル我慢も必要です。踏みすぎるとすぐに裏切ります。ターンは前に進みません。でもしっかりコントロールすれば、ちゃんと走ります。そしてなによりも沢山練習出来ます。

 そう言う指向の方にはPN5~PN7クラスはぴったりだと思います。ちなみにシバタイヤとヴァリノはファクトリーイオでも買えます。あまり儲からないので回し者ではありません(笑

※PN5クラス

 トレッドウェア値280以上のタイヤを使用する、排気量2000cc以下の2輪駆動PN規定の車両限定クラスです。FF/FRが混走します。旧86・BRZやロードスターRF、デミオDE以降、スイフト31S/32S、フィットGE以降、ノート、NDロードスターなど。PN車両規定の為改造範囲は限られます。

※PN6クラス

 トレッドウェア値280以上のタイヤを使用する、排気量2000ccを超える2輪駆動PN規定車両限定クラスです。FF/FRが混走します。新型86/BRZ、スイフト33S、フェアレディZ34、アバルトスパイダーなどが適合します。PN車両規定の為改造範囲は限られます。

※PN7クラス

 トレッドウェア値280以上のタイヤを使用する排気量無制限4輪駆動PN規定の車両限定クラスです。GRヤリスやランサーエボ10、インプレッサWRXでGRB以降が適合します。PN車両規定の為改造範囲は限られます。

■JMRC関東共通クラスNTA部門

 AT、DSG等の自動変速機付きクラスです。
 タイヤ規制があり、PN5~7クラスと同様TW280以上のタイヤに限定されます。

※NTA2クラス

 トレッドウェア値280以上のタイヤを使用する自動変速機付き2輪駆動のB車両(車検に通ることが条件)のクラスです。2024年からの新設クラスです。ロードスターRFや86/BRZ、スイフトスポーツなどのAT車にお乗りの方。「オートマじゃねぇ・・・」など思わずにチャレンジできます!
 しかも思ったより(失礼)速いです(笑 油断するとマニュアル車が負けます。

■JMRC関東共通クラスNT部門

 ともかく「陸運局の車検に通る」ことが最低条件。そこがクリアーしてればエアクリーナー、マフラーやコンピューター、タービン交換、エアロなど好きに改造できるのでストリートチューニングで走れるクラスです。

 こちらのクラスもPN1~4クラスと同じようにタイヤ規制があります。A052とRE71RS、β11、R1Rがメインになると思われます。
 タイヤサイズは自由。ただしはみ出しとかは陸運局の車検でNGなので注意が必要です。

 PN部門は新しい車&改造が少ない車限定になりますが、こちらのNT部門は「年式の縛りが無い」「改造は車検に通るぐらいならOK」なので古い車や改造している新しめの車でジムカーナを楽しんでいる方はこちらになります。あわせてPN規定の改造をそれほどしていない車両ももちろん参加出来ます。テクニックや車の速さに合わせてお選びください。

※NTF1クラス

 排気量制限なしの前輪駆動車(FF)のクラス。

 つまりFFならこのクラスなのだけど、1500㏄以上のVTEC、MIVEC装着車はNTF-2クラスになるので注意してください。

 主にデミオ、フィット、スイフト、ヴィッツ、マーチ、FFヤリスなど。なんならスターレットとかK10マーチ、シティみたいな古いFFもこちらで出れます。
 ちなみにこれらの車でNTF2で参加もOKです。
 可変バルブエンジン搭載車が走るNTF2クラスの方がより速い場面が多いですが、速さに自信があるならよりチャレンジングなクラスに参加することが出来ます。 

※NTF2クラス

 こちらも排気量制限無しの前輪駆動車クラスですが、主にはシビック(EG6)、シビックタイプR(EK9,FD2,FK2など)、インテグラタイプR(DC2)、ミラージュ(CJ4A)、CRXなどの1500㏄を超える可変バルブエンジン(VTEC、MIVEC)装着車が入ります。

※NTR1クラス

 2000㏄以下の後輪駆動車(FR)はこちら。ただしS2000はNTR2クラス。

 主にはロードスター全車、旧86BRZ、アルテッツァなど。これらの車両でNTR2クラスに参加することもOKです。

※NTR2クラス

 S2000と排気量制限なしの後輪駆動車(FR)。

 S2000のほかにシルビアターボ、スカイラインターボ、フェアレディZ、新型86/BRZなど。

※NT4クラス

 排気量制限なしの四輪駆動車(4WD)。

 ヤリスGR-4、ランサー、インプレッサ、WRX、レガシーなど。年式、排気量にかかわらず4WDはこちらへ。

■JMRC関東共通クラスS2部門

「Sタイヤ」と呼ばれる競技用タイヤや、それ相当のタイヤで、ガツガツグリップさせて走りたい人はこちら。

 車は「陸運局の車検に通る」ことが最低条件。そこをクリアーしてればエアクリーナー、マフラーやコンピューター、タービン交換、エアロなど好きに改造できるのでストリートチューニングで走れます。

※S2クラス

 Sタイヤを履いた車で2輪駆動車(FF/FR/MR)はこちら。全日本のPN車両規定で使われるいわゆる「2022年以前のPNタイヤ」も神奈川戦ではこちらのクラスになります。

〇クローズドCL部門(ライセンス不要)

 JAF発行のライセンス不要です。クラス設定はJMRC神奈川独自の設定になります。

 車の改造規定も細かくなく、駆動方式だけでクラスが分けられていますので、入門者がどのクラスに参加すれば良いのか判りやすくなっています。

 改造は陸運局の車検に通る状態なら改造もOK、タイヤの規定も制限がないので、今乗っている車をそのまま持ち込んで参加することが出来ます。

※ビギナークラス(年間表彰対象外)

 排気量、駆動制限、タイヤ制限無し、ジムカーナ歴5年以内のビギナー対象のクラスです。
 「右も左も判らない初めてのジムカーナ大会参加」ならこちらのクラスがお勧めでしょう。「ジムカーナ歴」は自己申告なので「まだ速い人と競うのは・・・・」という初心者の方にもお勧めのクラスです。参加料も神奈川シリーズ最安の9000円で参加出来ます。

 年間表彰は対象外となりますので、まずはこちらのクラスで走って見て「これは続けて行けそうだ」となったら是非CLクラス等へステップアップしてください!。

 完走できればご希望の方に「完走証明」が発行されます。そちらをJAFに提出することでB級ライセンスを取得することができます。

※神CLクラス

 ステップアップするにも「まだJMRC関東共通クラスはハードルが・・・」という初心者入門者向けのクラスです。
 JMRC関東共通クラス同様にシリーズポイントで争われるますので、年間での参戦を体験してください。もちろんスポット参戦も可能です。

 車両は2輪駆動車限定、車種、排気量、タイヤの制限はありません。改造範囲も特に規定はなく、陸運局の車検に通る状態であれば問題ありません。

 完走できればご希望の方に「完走証明」が発行されます。そちらをJAFに提出することでB級ライセンスを取得することができます。

※神LBクラス

 女性限定のクラスです。排気量、駆動方式の規定ありません。「男の人と競うのはハードルが高すぎる」と言う女性の方は、まずはこちらに参加してみましょう。ライセンスの有無は問いません。

 全国でみても珍しい女性専用のレディースクラスです。車両規定も陸運局の車検に通ればOKですので、難しいことを気にしないでご参加いただけます(笑

※神B280クラス

 2024年新設のクラスです。
 車種、駆動方式、排気量の制限ありません。ただしタイヤ制限は「トレッドウエア数値280以上」に限定します。改造範囲も特に規定はなく、陸運局の車検に通る状態であれば問題ありません。

 初年度なので実験的な「NTクラスのTW280規制」的な感じです。
 近年のタイヤ価格の上昇とB車両で走っている車両の旧車化で、コストと車両の負担を減らす方法をTW280タイヤで解決出来ないか?と言うエントラントの声に応えてJMRC神奈川ジムカーナ部会で検討しました。

 クラススタート時のコンセプトはその流れですが、特にそれを意識せずに、このクラスが「存在して参加するメリットがある」と思った方はぜひエントリーください。いろいろご意見頂き部会で将来的なクラス分けなどを再検討いたします。

 「こんなクラスがあったら良いな」を、参加する側と神奈川ジムカーナ部会で作っていくサンプルになればという「実験」です。

 正直内容をしっかり練った「ちゃんとしているクラス」でないので、その辺りは「穏やかで大きなお心」でエントリーよろしくおねがいします(笑
 

※神EXPクラス

 ウェット路面が好きなちょっと変わった上級者の方、JMRC神奈川ジムカーナシリーズを卒業したけど何らかの理由(笑)で出戻りの方、その他「JMRCクラスには出れないけど初心者じゃないよ」という方などにも気軽に、そしてリーズナブルに参加していただけるようにと2022年シリーズより新設されたクラスです。

 車両は駆動限定なし、車種、排気量、タイヤの制限もありません。改造範囲も特に規定はなく、陸運局の車検に通る状態であれば問題ありません。

 「遊びに来る気持ち」でどうぞ宜しく。ちなみに神奈川戦は散水担当のさじ加減で状況が変わるので「全クラスイコールコンディション」ではありません。でも良いんです。神奈川戦はそれで。ご参加の際はこちらでも「ベテランドライバーのやさしく大きなお心」で宜しくお願い致します(笑

※CL特別クラス

 仲間で3台以上集まれば、自分たちだけの「特別クラス」をスポット(もしくはシリーズ通しても可)で作ることができます。ライセンスが必要無いのでオーナーズクラブのオフ会や、大学、企業自動車部の親睦会、安全運転を目的としたウェット体験会などなど、使い方はアイデア次第で無限大です。

 JMRC神奈川ジムカーナ部会(jmrckanagawa@mbe.nifty.com)までお問い合わせください。

〇申込みの方法は?

 2024年より神奈川戦は「ネットフォームのみ」の申込みに変更します。公認戦にある「書類の作成が複雑」というのを無くしました。受付は当日の運営主催者ではなく、JMRC神奈川ジムカーナ部会が担当します。

 部会的には「上位イベントのステップアップの為には初心者イベントの県戦でも同じことをやってもらうべきだ」という思いもありながら、やはりそこは神奈川戦は「ジムカーナに参加してもらうということを優先しよう」に舵を切った状況です。

 なのでステップアップするとき、他県戦に出るときは、そこは「公認戦」ならでの決まり事をしっかり文句言わずに御願いします。

 くれぐれも「神奈川戦では大丈夫だったのに!」は言わない(笑

(神奈川ジムカーナ部会HPでは申込みの用紙のページも残してあります)

申込みフォームはJMRC神奈川ジムカーナ部会サイトから

 フォームからお申し込みいただきましたら参加費を受付完了メール内の振り込み先にお支払いください。フォーム申込みと入金はタイムラグ無いようにして頂けると大変助かります。

▲参加にあたってのご注意
 参加制限上限を設定しています。
 神奈川ジムカーナシリーズは「フレッシュマンドライバー」「ビギナードライバー」の為のシリーズとなっています。(ちなみに”年齢”は問いません(笑))

 「2024年JMRC関東Aシードドライバー」と「過去にJAF全日本選手権、JAF地方選手権でクラス3位以上の入賞実績があるドライバー」に対し、公認部門クラスへの参加は妨げませんが賞典外となります。つまり順位が付かず「リザルト」にのりません。

 なおそのような方や、一線から退いて地元でジムカーナを楽しみたいと言う方は「神EXPクラス」がお勧めです。また特例措置として参加を認める場合もあるようなので、気になる方はJMRC神奈川ジムカーナ部会までお問合せくださいませ。

〇参加の時の持ち物、服装

 やっぱりそこは「自動車競技」なので安全面も含めてちゃんとしなきゃ!ってところがあるので「ここをおさえておけばOK!」っていうのを説明します。

 将来的にジムカーナを続けて行くならアウトドアグッズが増えていきます(←謎)がそこは今回は割愛(笑)

※服装、装備(すべて必須です)

 ■ヘルメット

 製造から10年未満で耳が隠れる形状のもの(フルフェイス、ジェット。バイク用でも可です。)

 なおオープンカーの場合、走行中に虫や石が顔に当たると痛いので(←嘘)フルフェイスの着用が義務づけられます。(←これはホント)

■グローブ

 運転に適した指の隠れるグローブ。「レーシンググローブ」と呼ばれる物が無難だと思います。軍手とかはダメ

■長袖長ズボン

 肌が隠れるような服装ならなんでもOKです。作業つなぎなどの方もいます。

■靴

 スニーカーなど。安全に運転ができる靴を用意してください。サンダルとかは肌が出てしまうのでダメ。「靴下はいてるし」とか屁理屈言っても通りません(笑)

※持ち物

 運転免許証、競技者ライセンス(←お持ちの方)、参加受理書

 この3点は持ってこないと走れません。絶対忘れないようにしましょう。参加受理書は参加受理されたエントラントにハガキで主催者より送られて来ます。

〇車の準備

 ジムカーナは自動車競技の中で比較的車の負担が少ない上に、神奈川ジムカーナは一部ウェット路面での走行となりますので、特別な準備はいりません。

 まあしばらくオイル交換をしていないようなら、どうせなら交換しておけば?ぐらいでしょうか。

 ここでは「ジムカーナやるぜ!」と力を入れすぎて、やってしまいそうな過ち例を紹介します(笑

■レースと言ったら軽量化!助手席や後部座席を取り外して軽くする!!

 NGです。気合い入れすぎです(笑
 車検証をみると「乗車定員」が記載されています。座席を外してしまうと人が乗れなくなってしまうので、陸運局の車検に通らなくなってしまいます。

 ロールバーを装着した場合も乗名が変更になった時は車検証上の乗名の変更が必要です。注意しましょう。

■フルバケットシートに交換してホールド性を上げる!

 シートを交換する事は問題ありませんが、後部座席がある場合はシートの後ろ側が素材むき出しだと陸運局の車検に通りません。

 BRIDEの場合は「シートバックプロテクター」と言う商品名で売られているものを付ける必要があります。レカロ(正規品)の場合は後ろ側はむき出しでも大丈夫です。

■やっぱりシートベルトは4点フルハーネスベルトで!!

 4点以上のフルハーネスシートベルトを装着するのは問題ありませんが取付方法に決まりがあります。取付方法に問題ある場合は安全確保の為せっかく付けてきた4点ベルトが競技中は使えません。詳細はお問い合わせ下さい。

■オープンカーでジムカーナ!やっぱり屋根を開けて走りたい!

 残念なおしらせ(?)ですが、ロードスター、S2000、コペンなどのオープンカーは屋根を開けて走る、開けずに走るにかかわらず「4点式以上」のロールバーの装着が必須です。ロールバーが装着されていればオープンで走ることは可能です。

 こればっかりは万が一の時の「安全のための規定」なので・・・。

 なおクローズドクラスにオープンカーで参加をご希望の場合はJMRC神奈川ジムカーナ部会か各運営チームにご相談ください。

 もう一度大事な事なのでお伝えします。「ロールバーの取付もファクトリーイオは得意です」(^_^)v

 

 折角ジムカーナの為にいろいろ準備したのに、規定を詳しく知らないがために注意されたり、走れないことがあったらおもしろく無いですよね(笑)

 改造するときには注意してください。ファクトリーイオに問い合わせいただければ、規定に合致しているかどうか診断しますのでお気軽にご相談下さい。

〇見学は出来る?

 どんな具合だか判らないのに初めから競技走行にエントリーするのはだいぶ敷居が高い・・・・と言う方は、是非見学に来てください。富士スピードウェイの入場料がかかりますがジムカーナの見学は無料です。

 JAF会員証やゴールド免許を富士スピードウェイの入場口で見せると入場料が割引きされます。

 開催場所のパドックには進入出来ませんので、近くの駐車場に止めて頂ける様にお願い致します。

 国際サーキットの富士スピードウェイはレストランやアトラクション施設などの設備も充実しています。大きなレース開催日には入ることが出来ないパドック裏の駐車場にも自由に入れますのでジムカーナ見学以外でも1日楽しめます。

○隣でジムカーナ練習会もやってます

 「いやいや初っぱなから試合はいくら何でも・・・・」と言う方の為に、初心者入門者対象の練習会を神奈川戦開催日同日に、同じ駐車場の端の方で開催しています。

2024年ジムカーナ練習会情報はこちら

 全くの初心者から、カムバック組のご年配の方まで、いろいろな方にご参加いただいています。基本的には神奈川戦への橋渡しにと考えていますが、とにもかくにも「ジムカーナ」を体験してください!


 ざっと(メッチャ長いですが)説明しましたが、疑問や不安がありましたらJMRC神奈川ジムカーナ部会に御質問ください。もちろんファクトリーイオでも練習会から神奈川ジムカーナデビューまで手助けいたします。

 ジムカーナは自分の車でドライビングテクニックを向上させるのことが出来る手軽なモータースポーツです。必ず一般公道での安全運転やドライビングマナー向上に役立ちます。

気になったら是非一歩を踏み出して見てください!!

お待ちしています!!